もくじ
印鑑の保管、手入れ、メンテナンスが必要な理由
印鑑は実印や銀行印など種類に限らず、一度購入すれば一生涯に渡って使用できます。
頻繁に買い替えるようなアイテムではありませんので、「ビジネスの繁盛のため」と高級品を使っている方は多いのではないでしょうか。
しかし、天然素材で作られている印鑑は意外とデリケートで、定期的なメンテナンスが必要ですよ。
以下では、印鑑のメンテナンスが必要な理由を幾つか挙げてみました。
- 管理を疎かにすると寿命が縮まる
- 雑に取り扱っていると捺印できなくなる
長く使いたい高級品の印鑑を購入した方は特に、メンテナンスやお手入れの方法について知っておくべきです。
印鑑のメンテナンス方法で押さえておきたいポイントをまとめてみた
印鑑のメンテナンス方法で、その後の寿命が決まると言っても過言ではありません。
何も印鑑に限った話ではないものの、物を大切に取り扱ってお手入れするのはとても大事ですね。
このページでは印鑑のメンテナンス方法で押さえておきたいポイントをまとめていますので、一度目を通しておきましょう。
使う度にその都度朱肉を拭き取る
新品の印鑑はとても綺麗な状態でも、毎日の生活で使う度に汚れていきます。
汚れの一番の原因は朱肉で、放置していると細かい汚れにホコリが付着して固まって印鑑の劣化の原因になりやすいので注意しないといけません。
そこで、印鑑は使う度にその都度朱肉を拭き取るメンテナンスを意識的に行いましょう。
- 使用後にティッシュや布で綺麗に拭き取る
- 毛先の柔らかいで細刻みに印面を磨く
上記のような方法でお手入れを行うだけでも、印面自体が脆くなる劣化を未然に防ぐことができます。
中でも柘植(つげ)材は朱肉に入っている油分がしみ込むと、経年劣化が早くなって欠けの原因になります。
サっと拭き取ったりブラシで磨いたりと面倒な作業ではありませんので、日頃から印鑑を綺麗な状態で維持しましょう。
定期的に水洗いをする
長年に渡って印鑑を使っていると、ティッシュやガーゼでは拭き取れない汚れが付着します。
汚れのこびりつきも劣化の大きな原因ですので、印鑑は定期的に水洗いをしましょう。
毛先が柔らかいブラシと水洗いを併用していれば、大抵の汚れは落とすことができます。
しかし、印鑑の種類で水洗いができるのかどうか変わりますので、素材別のメンテナンス方法をまとめてみました。
- 天然木や黒檀などの木製のはんこ:水洗いはNGなので、乾いた歯ブラシで軽くブラッシングするお手入れだけでOK
牛角(水牛)や羊角などの角系のはんこ:石鹸または中性洗剤を付けて優しくブラッシングする
象牙やマンモスなどの象牙質のはんこ:ネルにコンパウンドを少量付けて軽く磨いて光沢を蘇らせる
ラクトやパールなどの樹脂系のはんこ:柔らかい歯ブラシに石鹸を付けてブラッシングしてから水洗いする
チタンなどの金属系のはんこ:同じように石鹸または中性洗剤でブラッシングと水洗いを行う
水洗いやブラッシングはしつこい汚れでも落とすことができますが、あまりにもやりすぎるのは良くありません。
そこまで汚れが酷くなければティッシュやガーゼで拭き取るだけで大丈夫ですので、「ちょっと汚れが目立ってきたな~」というタイミングで水洗いをしてください。
専用の印鑑ケースで保管する
印鑑ケースの中に印鑑を入れて保管するのも、忘れてはいけないメンテナンス方法です。
印鑑ケースは意外と重要なアイテムで、その理由を幾つか見ていきましょう。
- 印鑑が落ちて衝撃が加わるとフチの部分が欠けやすくする
- 天然素材は温度や湿度の変化に弱いため、ケースの中に入れて乾燥を防ぐ必要がある
- 経年劣化によるヒビ割れを未然に予防できる(寿命が長くなる)
印鑑ケースには大事な印鑑を守る役割があるため、忘れずに購入しておくべきです。
また、印鑑ケースの中に入れていても、「直接クーラーが当たる場所」「暖房器具のすぐそば」といった場所で保管するのは避けましょう。
常温で湿気の低いところに置いて保管していると、経年劣化を防いで寿命を長くできます。
角・牙系の印鑑は防虫剤と一緒に収納する
角・牙系の印鑑を使っている方は印鑑ケースの中に入れるだけではなく、タンスや引き出しに収納する際に防虫剤を使いましょう。
防虫剤を入れて保管した方が良いのは、虫食いに遭う可能性が他の素材よりも高いからです。
そこまで神経質にならなくても良いのですが、防虫剤と一緒に収納して経年劣化を防いでみてください。
まとめ
以上のように、大事な印鑑を少しでも長く使うために、日々のメンテナンスやお手入れの方法をまとめました。
「使った後は朱肉を拭き取る」「汚れが積み重なったら水洗いをする」「印鑑ケースの中に入れて保管する」という3つは絶対に押さえておくべきです。
チタンを中心に耐久性の高い素材の印鑑を使っていても、毎日のメンテナンスの方法が間違っていると経年劣化が進みやすいと心得ておいてください。